丹波・柏原に残る一軒の古民家。その再生プロジェクトは、地元在住のアーティストのための住居兼アトリエに加え、展示空間とカフェを併設した複合的な場づくりとして進められました。
母屋に隣接していたのは、かつて納屋や家畜小屋として使われていた建物。そこを人々が集い、交流できる空間へと改修しています。施工面積は減らしプランを合理化することで、減築による吹き抜けや、半屋外のように心地よく過ごせる空間が生まれました。
新しい素材を過度に持ち込むのではなく、今あるものを活かすことに重点を置いたローコストなリノベーション。その結果、古民家の魅力を残しながらも、現代的な使い勝手を備えた独自の空間へと生まれ変わっています。
地域の暮らしに根ざしながら、創作と交流が交差する場。古民家再生の新たな可能性を感じさせるプロジェクトです。

＜建築概要＞
建築場所：丹波市柏原
用途：ギャラリー+カフェ
構造：木造2F
主な外部仕上げ
【外壁】焼杉板
【屋根】既存瓦
主な内部仕上げ
【床】土間コンクリート
【壁】土壁／塗装
【天井】既存板

現場調査は雪降る日でした。 元農機具小屋＋家畜小屋をリノベーション。母屋は住まいとして水回りを更新しました。 一部増築部分を解体、通り土間空間を設けギャラリー展示スペースとして利用します。